DURACIRCLE®の由来
「DURA」は「DURABLE(長持ちする)」からヒントを得て採用しており、
「DURACON® POM」をはじめとする当社エンプラ事業のブランド冠として
エンプラの耐久性等を表現しています。
これに「循環」を想起させる「CIRCLE」を組み合わせ、
「エンプラのリーディングカンパニーとして、エンプラ100%循環化に本気で挑戦する」
という意気込みを表現しています。
アプローチ | PCF削減率 | 再生可能原料含有率 | 再生可能原料 | ステータス | ||
---|---|---|---|---|---|---|
LAPEROS® LCP | マスバランス | 検証中 | グレードによる | 熱分解油 | 開発中 | 詳しく見る |
POMケミカルリサイクリング・システム(仮称) | PCR-POM | 開発中 | 詳しく見る |
アプローチ | PCF削減率 | 再生可能原料含有率 | 再生可能原料 | ステータス | ||
---|---|---|---|---|---|---|
DURACON® POM | マスバランス | 検証中 | 検証中 | CO2 | 開発中 | 詳しく見る |
太陽光超還元®(ダイセル) | 開発中 | 詳しく見る | ||||
* 太陽光超還元®は、株式会社ダイセルの日本における登録商標です。 |
Mechanical Recycling
メカニカルリサイクリングとは メカニカルリサイクル(マテリアルリサイクル)とは、廃プラを直接製品原料として再利用するアプローチです(いわゆる「再生樹脂」)。
通常最も低コスト・低環境負荷でプラスチック循環化を実現できますが、繰り返しにより性能の低下やコンタミの混入が避けられません。
Re-Compounding
リコンパウンディングとは 「リコンパウンディング」とは、ベース樹脂および様々な成分を複合化し、元の樹脂以上の機能や価値を発現させることです。
当社のエンプラ製品は熱可塑性樹脂であって、原理的にはすべてメカニカルリサイクルが可能ですが、エンプラが使われる用途は耐久性・信頼性が求められるものが多く、単純な「樹脂再生(熱で廃プラを変形させペレット形状に戻すこと)」では要求品質・要求性能を満たせないケースが多いです。
当社は、エンプラ専業メーカーとして蓄積した材料技術・生産技術的知見を基盤とした「リコンパウンディング」によって、単純な「樹脂再生」以上の機能と価値を生み出し、メカニカルリサイクル材料の適用用途を拡大することで、エンプラ100%循環化の実現に貢献していきます。
Chemical Recycling
ケミカルリサイクリングとは ケミカルリサイクルとは、廃プラを分解して化学原料にいったん戻すアプローチです。
メカニカルリサイクル(マテリアルリサイクル)では処理できない廃プラをリサイクルする有効な方法ですが、設備投資、エネルギー消費に起因するCO2排出等、解決しなければならない問題が残っています。
Biomass Utilization
バイオマス活用とはバイオマスは生育過程で大気中のCO2を吸収します。エンプラの100%循環化には、リサイクリングだけでなく「バイオマスを介した炭素循環」が不可欠です。
但し、バイオマス資源は再生可能ではありますが有限で、バイオマス資源およびその利用における環境負荷はゼロではなく、「何でもかんでもとにかくバイオ」では問題が解決しないところに難しさがあります。
CO2 Utilization
CO2ユーティリゼイションとは CO2 Utilization (Carbon Capture and Utilization, "CCU")は、CO2を直接化学原料として用いるアプローチで、将来のカーボンネガティブ実現への貢献が期待されています。
様々な手法が試行錯誤されていますが、DURACON® POM原料のメタノールは数年中の実用化が期待できます。
但し、還元反応に用いる再生可能エネルギーと水素の調達性、設備投資やコストに課題が残っています。
Mass Balance Approach
マスバランス方式とはマスバランス方式とは、バイオマス由来の原料と化石資源由来の原料を混合して樹脂製造プロセスに投入し、投入したバイオマス由来の原料の量に応じて、できあがった製品の一部をバイオマス由来と「見なす」方式のことです。
樹脂メーカーにとってはバイオマス由来の製品と化石資源由来の製品を別々に作り分ける必要がなく、ユーザー様にとっては別グレードとして性能や品質を評価し直す必要がありません。
これにより、カーボンニュートラル社会、サーキュラーエコノミー社会の実現をスピードアップできる有効な考え方です。